サトコとナダ
本屋で平積みされてた漫画を買ってみたらとても面白かった。
「サトコとナダ」
アメリカでルームシェアをしている日本人とサウジアラビア人の女の子の話。
イギリスにいたとき、比率が高かったこともあるだろうけど、
イスラム圏の友人が思いのほかたくさんできて
SNSで繋がれる友人たちは連絡を取り合うことはできるけどそうでない人たちもいて
みんな元気かなあ…と思いながら読み終えた。
サウジアラビア人の女の子、ナダが
「一歩外に出てみると、自分は日本人だと嫌というほど気が付かされたはず」と
日本人のサトコに言う。
私の場合は逆に周りから「日本人じゃないんじゃないの」と言われていて
今までの人生で日本の社会・教育・企業とうまくいった試しがなかったため
自分でもそう思うところがあって、じゃあ英語圏で
日本人ではないうえに英語がままならない自分は宇宙人なんだろうか…と思っていた。
一番の大きなきっかけは、去年の今頃に
語学学校で一緒だった日本人女性とロンドンに旅行に行ったこと。
実は誰かと二人っきりで旅行をするって人生でその時が初めてで
向こうは40代後半、年齢もそこそこ近いし
お互いに若いとはいえない年齢で留学に踏み切るということは
自分と同じ感覚を持っている人なんだと(勝手に)思っていた。
ところがどっこい、書きはじめると夜が明けるくらいのボリュームでトラブルが続き
バスで4時間掛けてロンドンに着き、はじめの1時間半で
1人で来ればよかったと既に後悔している状態。
金銭的なトラブルもあり、いかに快適さを取り戻すかをひたすら考えてるロンドン2泊w
観光は完全に別行動にしたのでとても楽しみましたw1人でww
何も困ることはなかったww
正直、彼女とのトラブルについてはもはや笑い話で
ネタが増えてよかった!くらいにしか思っていないのだけれど
ちょうど私達がロンドンにいた時、同じ学校の同級生のサウジアラビア人が
ロンドンにサッカーを観に遊びに来ていて、
私達がロンドンに旅行に来ていることも言ってあったので
私宛に会わないか、とメールが来たのを彼女に伝えたら
「じゃあご飯をおごってもらいたい」
「サッカーも観たいからチケット譲ってくれないか交渉する」
それはないんじゃないか、と私が言ったら
「いいねんいいねん、サウジアラビア人はお金持ってるから」
( ゚Д゚)ハァ?
自分の耳を疑ったと同時に、自分が同じ日本人であることが
本気で恥ずかしかったし、気持ちが悪かったし、なんか怖かった。
そのサウジアラビア人の友人は彼女のために
パーティーを開いたりと、とてもよくしてあげていたのに。
いや、でも、日本はビジネスの国。
日本において意外とこれが普通の感覚なのかな、
おかしいのは私のほうなのかもしれない、と思ったけど
そう考えるとなおさら気持ち悪さ倍増。でも同じ日本人なのだ。
それがそんなにおかしい考えでないのならむしろ宇宙人でいたいです!と思いながら
モヤモヤを抱えたまま夜遅くにホストファミリーの家に帰り
モヤモヤしながら次の朝を迎えて、朝食を取りに階段を降りたら
普段、気難しい雰囲気のホストファザーが扉の影に隠れていて
_人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> Goooood Mooooooorning!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
…って、大声で驚かされて、朝っぱらから2人でワロタww腹の底からw
それと同時に「ああ…もう日本人と関わる必要ないな…」と笑いながら感じた。
嫌なことがあっても元気付けてくれたのはいつもイギリス人のホストファミリー。
学校の後、コーヒーを飲みながら一緒に色んな話をして
遊びに行ったら家に泊めてくれて家族や友人を呼んで食事会をしてくれた友人たちはスイス人。
仮住まいで数日ホストメイトになって、料理を失敗して一緒に大笑いしたのは台湾人女子。
結局それから極力、日本人との接触を避けた。
たぶんそれは英語の上達という意味でも良かったと思う。
幸い、私は差別を受けることもなく
むしろ、知らないおばあちゃんが喫茶店でケーキおごってくれたり
帰りもブリティッシュ航空のパイロットの人がたまたまホテルが一緒で
ホテル→バス→チェックインカウンターまで荷物持ってくれたり、
みんなとても親切だった。。
でも、自分が日本人であることの気持ち悪さや怖さが未だに解決できずにいる。
まあ帰ってきてから仕事が決まらなかったというのも自分の中では原因がわかっていて
新しい日本人コミュニティを開拓したいと本気で思ってないから。
来て、って言われたら行くけどそうでないなら別にいいです…的なww
そりゃそんな空気を醸し出されたら採用する側は落とすよねww
逆の立場でも落とすわww
でも、本気でどうでもいいしどっちでもいいと思っているのです。
新しい日本人コミュニティに入るための熱意なんて出せないです。
例のサウジアラビアの友達から久しぶりに連絡が来たと思ったら
(日本対サウジ戦の)「サッカー観た?」
ごめんなww負けたのは知ってるけど観てないwww
ってか、久しぶりにそれかw
お金持っているからと、たかられかけた彼は妻子を残してイギリスで大学に行こうとしている。
確かにサウジアラビアは豊かな国で国費で留学している学生はたくさんいたけれど
彼の場合はマスターをトータル3年以内にとれなければ国にお金を還さなければならない。
さて、私はこれからどうするのか。